【千葉発見伝】房総半島の素掘りトンネル巡り

「素掘りトンネル」という言葉をご存じだろうか。工作機を使わず人力で掘られたトンネルのことを指すが、房総丘陵は砂泥互層(さでごそう)と言われる地質で、比較的柔らかく掘っても崩れにくい性質のため、房総半島にはこの素掘りトンネルが今でも数多く現存している。
市原市林道月崎1号線にある「月崎トンネル」もその一つである。数多くある素掘りトンネルの中でも特徴的なのは、隧道の中央付近が切通になっている様だろう。
他の素掘りトンネルと同様、観音掘りという五角形を描く途中は、長い年月を経て中央部が陥没したため、暗い隧道の中に光が差し込むなんとも幻想的な風景となっている。
そのほかにも隣接する養老温泉にある二階建ての向山・共栄トンネルなど特徴的な素掘りトンネルが千葉には数多く存在する。
春先には自転車やバイクにのって、房総半島のトンネル巡りなどはいかが?